高い断熱性能がある

「すごく温かい」と素足で桐床を体験したほとんどの人が驚きます。これは、桐が非常に高い断熱性能をもつためです。そして、断熱性とは物質の熱伝導率に関係しています。熱伝導率が低い素材の代表が「スポンジ」になります。スポンジは空気を多く含み、空気が熱を通さない、つまり、人間の体温を奪うことがないため「温かい」と人は感じます。そして、桐は世界で2番目に軽い樹になります。軽いということは、それだけ細胞密度が大きく、空気を多く含むことのできる素材ということになります。ここでカンの良い人はお気づきかと思いますが、熱伝導率が低いということは、温かさを感じるだけでなく、断熱効果もあるということになります。例えるなら、天然の断熱材ということになります。断熱材の効果としては、部屋の暖房・冷房効果を効率的にする役割があります。よく使われる断熱材でいえばグラスウールとかが有名ですね。イメージとしては断熱材を二重にしている感じに近いと想像してみてください。「一重の家」と「二重の家」どちらが効率的と言えるでしょうか?気になる方はぜひサンプルでご体感ください。

調湿効果がある

はじめて、家づくりをする人の多くは「室内調湿」を気にしないかもしれません。しかし、家と湿度は「人が健康に暮らすため」には切っても切り離せない関係にあることだけはお伝えします。例えば、湿度が高ければ結露やそれからくる腐食で構造材が腐ったり、白蟻の寝床になります。また、カビやダニの発生原因もこれにあります。逆に、湿度が低すぎてもよくありません。現象としては乾燥による目や肌への影響や、のどの乾燥によりウイルスが活動しやすい環境になります。つまり、室内調湿は家や暮らす人にとって、とても大切なことで、家づくりを始めると同時に考えることを私たちはおすすめしています。ちなみに、桐は室内の水分を適度に調節します。「でも、木の床材なら当たりまえでは?」という勘違いにもご注意ください。木の床材であれば調湿作用はありますが、木にはそれぞれの個性があります。そのため、その樹種や加工方法によってその得られる効果は全く違います。そこは、聞くよりも実際に見ていただいた方がわかりやすいだろう。ということで、「桐のちから」をご覧ください。選ぶ内装材で違いが出てきます。

室内の空気の状態を良くする

桐から半永久的に放出されるフィトンチッドが、室内空気を汚染する化学物質(ホルムアルデヒト等)を分解し、空気を柔らかく清浄な状態に保ちます。そして、このフィトンチッドは人体に悪影響を与える菌、ウィルス、にも作用します。フィトンチッドとは木々が自らの体を細菌から守るために放出している物質で、植物の体内に侵入しようとする有害な細菌や昆虫類を死滅させる働きがあります。 森の中にある動物の排泄物や死骸・カビなどが蔓延せず、常に浄化されているのはこのフィトンチッドの作用によるものです。 木々にとっては自己防衛のために作り出している物質ですが、人間にとっては害がなく有益な効果を発揮してくれる優秀な物質なのですが。住宅健康被害の80%以上が空気から肺に取り込まれてしまうため室内の空気をよくすることは家族の健康を考える上でとても大切なことです。

軽くて、柔らかい、それは家族を守ること

桐は他の無垢材に比べるとキズつきやすいから、建材や家具には向かない。と言われてきました。(今もまだ言われますが…)しかしこれを、私たちは欠点とは思っていません。なぜなら「圧倒的に柔らかい」ということは、それだけ衝撃から大切な家族を守ってくれるからです。例えば、もしお子様が椅子や高いところから転倒してしまったら…。歳をとり、老後の暮らしを考えたとき。そんな時々のことを想像してみてください。そのとき、あなたは硬くて冷たいけれど、キズがつきにくい新品同様の床で暮らしたいと思うでしょうか?そこに何を求めるべきなのかを考えたときに、私たちの答えに迷いはありませんでした。一番大切にするべきは住まうご家族のことを考えて「モノづくり、モノすすめ」を大切にしなければと思うのです。

ちなみに、驚くほどの復元力もあります

「キズがつきやすい」とは言うものの、他の床材にくらべても驚くほどの復元力もあります。例えば、他の床材であれば、傷やヘコみができた場合、業者に頼んで専門機械で治すことをおすすめされるかと思います。しかし、桐であれば、その高い復元力から「水と家庭用アイロン」があれば簡単に修理することができます。詳しくは、「桐の実験動画」をご用意しましたので、ご確認ください。